セルフケアプロジェクト

トップ › セルフケアプロジェクト

セルフケアプロジェクト

医療やケアが届きにくい方に、
自宅でできるセルフケアを。

「いつでも・どこでも・だれでも」できるセルフケアの確立をめざし、医師と連携して研究・情報発信・普及に取り組む、ヴェリテの非営利プロジェクトです。

対象となる方

こんな病気・症状で、お悩みの方へ

コロナ後遺症 ワクチン接種後症候群 ME/CFS(筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群) 線維筋痛症 化学物質過敏症

いずれも効果的な治療が確立されておらず、診療できる医療機関も限られています。外出や受診が難しく、通常の医療やケアが届きにくい方が日本にも世界にも大勢いらっしゃいます。

少しの作業で動けなくなり、数日寝込んでしまう
数十メートル歩くだけで息が切れ、買い物や家事ができない
PCやスマホの画面を見るだけで、数日ダウンしてしまう

はじまりと経緯

一通のメールから始まった、医師との取り組み

代表の野崎は2019年頃から、ME/CFSや線維筋痛症の方への施術とセルフケア指導を行ってきました。その知識と経験がコロナ後遺症の方にも役立つのではないかと考え、2022年、後遺症診療の第一人者である平畑光一医師(ヒラハタクリニック)にメールで連絡をとりました。

「重症の方は寝たきりで外出できず、受診できる医療機関も非常に少ない」。平畑医師からその現状を聞き、外出せず自宅でできるセルフケアが必要だと強く感じたことが、このプロジェクトの出発点です。

呼吸リハビリの実技指導の様子

取り組みの流れ

実践の声をもとに、改良を重ねる

オンラインでの指導で得た声とデータをもとに、平畑医師とともに方法を見直し、より多くの方に届けています。

01

オンラインで指導

2022年8月から呼吸リハビリ・瞑想のセッションを無料で実施。参加はのべ1,500人以上(2024年9月時点)

02

声とデータを集める

参加者の感想に加え、質問紙やスマートウォッチで体調の変化を記録

03

医師と方法を改良

平畑医師の臨床上の見解を加え、自己実施型の呼吸リハビリを共同で磨く

04

広く発信する

動画・セミナー・アプリで、だれでも自宅で実践できる形に

↻ 発信した先で寄せられた声が、また次の改良につながります

取り組み内容

これまでに形にしてきたセルフケア

PS別呼吸リハビリ

体の状態(重症度=PS)に合わせて選べる、自宅でできる呼吸リハビリ。動画で公開しています。

後遺症の方のための瞑想

体と心の緊張をゆるめ、休息の質を高めるための瞑想法。オンラインで指導してきました。

医師と共同開発した呼吸リハビリ法

オンライン指導のフィードバックをもとに、平畑医師と共同で開発した自己実施型の呼吸リハビリ法(仮称:NH式呼吸リハビリ法)。

PS(重症度)に合わせて選べる呼吸リハビリ

PSは、体の状態を0〜9の10段階で表す目安です。数字が大きいほど症状が重い状態を表します。

PS 状態の目安 呼吸リハビリ
PS 0〜1ふだんどおり生活や仕事ができる。ときどき倦怠感を感じる程度PS0〜1向け動画
PS 2〜3仕事はできるが、しばしば休息が必要。月に数日は自宅で休むPS2〜3向け動画
PS 4〜5週に数日は自宅での休息が必要。軽作業はできるが、通常の仕事は難しいPS4〜5向け動画
PS 6〜7週の半分以上を自宅で休む。身の回りのことはできるが、軽作業も難しいことが多いPS6〜7向け動画
PS 8〜9日中の半分以上~終日、横になって過ごす。介助が必要なことが多いPS8〜9向け動画/音声版(0〜4番)

※厚生労働省(旧厚生省)慢性疲労症候群診断基準のPSをもとに要約した目安です。

研究・学会発表

呼吸リハビリのオンライン指導は、後遺症に有効な可能性

日本リハビリテーション医療DX学会 第1回学術集会(2023年4月・沖縄)にて、「コロナ後遺症に呼吸リハビリオンライン指導が有効な可能性 ― スマートウォッチでコロナ後遺症患者への効果検証」を発表しました。

対象

感染後6か月以上症状が続く患者さん4名

方法

スマートウォッチを装着し、週1回のオンライン呼吸リハビリに4回以上参加。質問紙に計6回以上回答

結果

思考力低下・うつ・不眠・呼吸苦・疲労などの自覚症状が改善。一部で睡眠の改善や活動量の上昇も

質問調査紙による自覚症状の変化
質問調査紙による自覚症状の変化
スマートウォッチデータからの結果
スマートウォッチデータからの結果

研究内容の詳細(プレスリリース)→

参加された方の声

セルフケアを続けた方から

「倦怠感が軽くなった」

「息苦しさや息切れ、動悸が改善した」

「睡眠導入剤を服用しなくても、朝まで眠れるようになった」

「家事や仕事ができるようになった」

「寝たきりで家族に排泄の世話をしてもらうほどだったのに、今は普通に歩けている」

インタビュー|Mさん「寝たきりで半年を過ごしました」
セッションで、できることが少しずつ増えていった
インタビューを読む
野崎

Mさんは、寝たきりに近い状態だったそうですね。

Mさん

2021年夏にコロナに感染し、そのまま後遺症になり、寝たきりで半年過ごしました。安静時でも血圧は80〜160、頻脈は120〜140。疲労と息切れで、無事に明日を迎えられるのか不安でした。仕事は休職を経て、退職せざるを得ませんでした。

野崎

初めてセッションに参加されたのは、いつ頃ですか?

Mさん

加療の甲斐があり血圧や脈拍の症状は治まりましたが、背中と両手足に鉛を付けたような倦怠感が続き、PS7のまま1年過ごしていたときです。野崎先生の呼吸法と瞑想に出会い、セッションの初期から参加させていただきました。

野崎

セッションを受ける前の体調は?

Mさん

食事とトイレ以外は寝たきりで、寝返りもつらかったです。眠れないので睡眠導入剤を飲んでいましたが、眠りも浅く、何度も目が覚めていました。足を上げるセッションの姿勢をとるのも難しかったです。

野崎

セッションを始めて、1か月ほどで感じたことは?

Mさん

足を上げる姿勢が、だんだん楽になりました。睡眠導入剤を飲んでから寝付くまでの時間が短くなり、夜中に目覚める回数が減りました。20分くらいなら、起きて座れるようになりました。

野崎

2か月ほどで、できることが増えたそうですね。

Mさん

少しずつ家事ができるようになり、動画を見られるようになったり、友人と外食もできました。気持ちが明るくなり、「次はこれをしたい」と目標を持てるようになりました。外を歩いても上り坂で息切れをしなくなり、通院後のPEM※もいつの間にかなくなりました。

※PEM(労作後倦怠感):軽い労作やストレスのあと、5〜48時間後に急激に強い倦怠感が出る症状です。

インタビュー|Yさん「もう、孤独な作業ではありません」
呼吸リハビリで、希望を持てるようになった
インタビューを読む
野崎

Yさんは、Xの投稿で呼吸リハビリを知ったそうですね。

Yさん

2022年8月にコロナに罹患し、9月に野崎先生の呼吸リハを知って、動画を見ながら一日中「0番」※をやっていました。喘息もあるので苦しく、倦怠感や痛みもひどく、息子は私以上に状態が悪かったので、精神的にも非常につらい時期でした。「0番」をしながら、よく泣いていました。

野崎

オンラインセッションに参加して、いかがでしたか?

Yさん

ぎこちなかった呼吸がスムーズにできるようになり、肺も膨らむようになりました。何より大きかったのは、回復されていく方の姿を見せていただいたことです。これを続ければ自分も少しずつよくなっていくのだろうというイメージが持て、ある時から治ると信じられるようになりました。そこからは気持ちが前向きになり、楽になりました。

野崎

気持ちが楽になったきっかけは?

Yさん

セッションに参加していたからこその変化だったと思います。毎週野崎先生が見守ってくださる中で、最後にみんなで変化を分かち合います。もう、孤独な作業ではありません。

野崎

体調の変化は、いつ頃から感じましたか?

Yさん

2か月近くが経ち、体がいつの間にか整っていました。寝たきりで受診することもできなかったのですが、「他の治療を受けられる」ほど体力もつきました。

野崎

何が良かったのでしょう?

Yさん

すべての基本は呼吸でした。後遺症からの帰還の道のりは精神的にもとてもつらいものですが、野崎先生に伴走していただきながら何とかここまで来ることができ、希望を持てるようになりました。

※「0番」:自己実施型の呼吸リハビリの種目の一つ。あお向けで下肢を台などに乗せる安楽姿勢をとり、自然に呼吸を深くしてリラックスへ導きます。

※感想は個人の体験であり、効果を保証するものではありません。

SPARCL CAREのアプリ画面

プロジェクトから生まれたアプリ

セルフケアアプリ「SPARCL CARE」

このプロジェクトで積み重ねてきたセルフケアを、スマホでいつでも使えるアプリにしました。コロナ後遺症・ME/CFS・線維筋痛症の方のためのアプリです(開発・運営:株式会社Anapana)。

SPARCL CAREについて見る

この活動を、応援してください

プロジェクトの多くは無償で続けてきました。研究・発信を続けるため、ご支援をお願いいたします。

ご支援・寄付について